山口駅 (山口県)
山口駅 | |
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駅舎(2014年7月)
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やまぐち Yamaguchi | |
◄湯田温泉 (2.4 km) (1.2 km) 上山口►
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所在地 |
山口県山口市惣太夫町2-1
北緯34度10分21.5秒 東経131度28分50.5秒 / 北緯34.172639度 東経131.480694度
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所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■山口線 |
キロ程 | 12.7 km(新山口起点) |
電報略号 | ヤマ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
1,457人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1913年(大正2年)2月20日[1][2] |
備考 |
直営駅[3][4] みどりの券売機プラス設置駅 |
山口駅(やまぐちえき)は、山口県山口市惣太夫町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)山口線の駅。
概要
山口県庁および県庁所在地である山口市の市役所の最寄り駅であり、時刻表上の表記では山口県・山口市の代表駅という扱いになっていて、山口市街地への玄関口となる駅である。ただし、都道府県庁所在地のJR代表駅としては乗降人員数が最も少なく、山口県内外の広範囲連絡輸送の要として実質的に機能しているのは山陽新幹線・山陽本線・宇部線と接続する新山口駅となっている[5]。地方交通線上に存在する唯一の県の代表駅である[6]。
山口線の駅としては運行上の拠点駅の一つである。新山口方面からの快速・普通列車の一部がこの駅で折り返し、益田方面からの普通列車も一部は当駅で系統分断となる。
県庁所在地代表の駅では、数少ない非電化駅、かつみどりの窓口が廃止された[注 1]駅である。2023年4月1日から乗車券機能に限って湯田温泉駅および新山口駅(以遠)との間でICOCAが利用可能となった[7][8][9]。
歴史
山口線開業前の1908年 - 1913年には、大日本軌道山口支社の軽便鉄道が小郡駅と当駅の間を結んでいた。
年表
- 1913年(大正2年)2月20日:国有鉄道山口線の駅として開業[1][2]。
- 1917年(大正6年)7月1日:山口線が当駅から篠目駅まで延伸[1]。途中駅となる[1]。
- 1968年(昭和43年)5月1日:住居表示の実施に伴い、所在地表記が山口市惣太夫町になる[12]。
- 1974年(昭和49年)4月1日:みどりの窓口営業開始[13][14]。
- 1978年(昭和53年)4月10日:現在の駅舎が完成[15]。駅舎改築落成記念急行券が発売される。
- 1984年(昭和59年)1月1日:貨物の取り扱いを廃止[2]。
- 1986年(昭和61年)4月1日:荷物扱い廃止[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる[2][16]。
- 2017年(平成29年)3月:駅構内に「セブン-イレブンおみやげ街道山口店」が開店[17]。
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2021年(令和3年)
- 11月30日:みどりの窓口が営業を終了[18]。
- 12月1日:みどりの券売機プラスを導入[18]。
- 2022年(令和4年)6月:新山口管理駅長の直轄となり、当駅の駅長配置が廃止される[19]。
- 2023年(令和5年)
駅構造
単式・島式の複合型2面3線で、列車交換や折り返しが可能な地上駅。新山口駅管理の直営駅で[4]、みどりの券売機プラスが設置されている。1・2番線が島式で、改札口(駅舎)に近い側が3番線となる。益田方に互いのホームを結ぶ跨線橋(エレベーター併設)が設置されている[20]。
2017年3月にコンビニエンスストアの機能を併せ持つ売店「セブン-イレブンおみやげ街道山口店」が開店したが、利用者の減少により2023年9月29日で閉店[17]。また、同時期にコインロッカーも撤去された[17]。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
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1・2・3 | ■山口線 | 上り | 新山口方面[21] |
下り | 津和野・益田・米子・鳥取方面[21] |
- 付記事項
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- 3線とも益田方面及び新山口方面への両方向への発車に対応しているが、1番線(上り本線)へは益田方面からしか入線できず、3番線(下り本線)も新山口方面からしか入線できない。よって、1番線からの下り列車、3番線からの上り列車は全て当駅始発列車である。2番線(中線)のみ両方向からの入線に対応している。ただし、「特急スーパーおき」や「SLやまぐち号」は3番線から入線している。
- 車両の夜間留置が設定されている。
-
改札口(2015年12月)
-
構内(2007年8月)
-
観光用駅名標(2017年4月)
利用状況
1日の平均乗車人員は以下の通りである[22]。山口県内では南岩国駅に次いで第14位で、山口線の中間駅では最多である。山口市の代表駅であるが、乗降客数では防府駅・下松駅・光駅・柳井駅・小月駅よりも少ない。
乗車人員推移 | ||
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年度 | 1日平均人数 | 備考 |
1992 | 2,323 | [23] |
1999 | 2,126 | |
2000 | 2,015 | |
2001 | 2,016 | |
2002 | 1,948 | |
2003 | 2,060 | |
2004 | 2,018 | |
2005 | 1,876 | |
2006 | 1,759 | |
2007 | 1,670 | |
2008 | 1,692 | |
2009 | 1,621 | |
2010 | 1,579 | |
2011 | 1,623 | |
2012 | 1,614 | |
2013 | 1,656 | |
2014 | 1,585 | |
2015 | 1,696 | |
2016 | 1,676 | |
2017 | 1,695 | |
2018 | 1,713 | |
2019 | 1,689 | |
2020 | 1,457 |
駅弁
2004年(平成16年)7月、山口駅において20年ぶりに駅弁販売が再開された。
販売された駅弁は「薩長同盟弁当」で、土曜・日曜および祝日のみ限定販売。2004年に放映されたNHK大河ドラマ『新選組!』に関連したものである。山口が薩長同盟の下準備および薩長同盟締結後の更なる提携強化のための重要な裏舞台となっていたことによるもので、薩摩鹿児島産の豚(味噌とんかつ)・山口特産の長州鶏(焼き鳥)・竹の子の土佐煮(薩長同盟の礎を築いた中岡慎太郎や坂本龍馬の出身地・土佐にちなんだもの)とを組み合わせている。
なお、1987年4月1日時点では、津和野駅と同じラインナップで駅弁が発売されていた[24]。
駅周辺
駅出入口は北側にしかない。これは駅南側を椹野川が流れ、川の対岸には山が迫っているという地形的制約により、商業施設や住宅等の立地が困難なためである(数少ない平地部に明治乳業山口工場があったが、2001年3月に広島工場に統合されている)。駅前を県道山口秋穂線・県道宮野上山口停車場線が通過している。
- 行政機関・公共施設
- 農林水産省中国四国農政局山口農政事務所
- 山口県庁(約2km)
- 山口市役所(約1km)
- 山口県立美術館
- 山口県立山口博物館
- 山口県立山口図書館・山口県文書館
- 山口市民会館
- 山口情報芸術センター
- 山口地方裁判所
- 名所・名跡
- 瑠璃光寺(香山公園、幕末時の長州藩主・毛利敬親墓所)
- 洞春寺、のむら美術館
- 亀山公園
- 山口大神宮
- 木戸神社(木戸孝允が祭神となっている)
- 豊榮神社・野田神社
- 山口市中心商店街(道場門前商店街・中市商店街)
- その他
-
山口中央郵便局
- ゆうちょ銀行山口店
- 山口中市郵便局
- 山口中讃井郵便局
- NHK山口放送局
- KRY山口放送山口支社
- TYSテレビ山口本社
- YAB山口朝日放送本社
- FM山口本社
- 中国JRバス山口支店
- サンデン観光バス山口営業所
- 中村女子高等学校
- 済生会山口総合病院
- 御堀堂本店
- 山口県立山口中央高等学校
バス路線
自動車駅として中国JRバス(実際の業務は西日本バスネットサービスに委託)の乗車券発売窓口(8時20分 - 17時55分、途中休憩あり)がある。JRバスの乗車券・定期券のほか、防長交通の定期券、共通バスカードを取り扱う。防長交通の高速バスは中心市街地近くの米屋町バス停に停車し、山口駅前は通過する。また、防長交通の山口市内線の過半数は中心部の県道宮野大歳線等を通る。
- 中国JRバス
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防長交通
- 防府駅・徳山駅(快速便)、県庁・陸上競技場前、大内経由仁保
- 山口市コミュニティバス(吉敷・湯田ルート、大内ルート)
隣の駅
※特急「スーパーおき」・臨時快速「SLやまぐち号」の隣の停車駅は各列車記事を参照のこと。
脚注
注釈
- ^ 代わりにみどりの券売機プラスを設置。
- ^ 通常の場合、後にできた駅が旧国名を冠する形で命名されるため、本来ならば当駅の方が「周防山口駅」と名乗ることとなるが[10]、当駅と佐賀県の山口駅の場合、佐賀県の山口駅が山口村にあったのに対し当駅が山口町にあったため(自治体名はいずれも当時)、村と町の違いを考慮してすでにあった佐賀県の山口駅の方が「肥前山口駅」に改称されたといわれている[11]。
出典
- ^ a b c d 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 7号、12頁
- ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、286頁。 ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ JR西日本広島支社(6月1日) - 中国新聞
- ^ a b “広島こくろう No.870”. 国鉄労働組合広島地方本部. 2022年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月3日閲覧。
- ^ 大坂直樹 (2021年7月26日). “意外?都道府県のJR代表駅「乗車人員」ランキング”. 東洋経済オンライン. 2021年9月22日閲覧。
- ^ 昌史, 鼠入. “「新~」じゃない方の“ナゾの県庁所在地の駅”「山口」には何がある?”. 文春オンライン. 2023年6月22日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “山口県内のJRのICOCAの利用エリア拡大で記念式典 |NHK 山口県のニュース”. NHK NEWS WEB. 2023年6月22日閲覧。
- ^ a b 『在来線(山口エリア)および山陽新幹線でのICカードサービス拡大 〜2023年4月1日(土)スタート!〜』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2022年12月21日。 オリジナルの2022年12月21日時点におけるアーカイブ 。2022年12月21日閲覧。
- ^ a b 『2023年春 山口県内のICOCAエリアを拡大します! 〜ICOCAが山陽線徳山〜下関駅間で利用可能になります〜』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2022年2月9日。 オリジナルの2022年2月9日時点におけるアーカイブ 。2022年2月12日閲覧。
- ^ JRに旧国名または地方名の付く駅が多い理由 - マイナビニュース(2012年7月21日)、2022年11月24日閲覧
- ^ 『鉄道ファン』2023年1月号(通巻741号)、交友社、33頁。
- ^ 山口市住居表示整備計画(山口市公式サイト、2020年3月8日閲覧)
- ^ 「あす「みどりの窓口」が店開き 山口、光、長門市各駅に」『交通新聞』交通協力会、1974年3月31日、3面。
- ^ 国鉄監修『交通公社の時刻表』1974年5月号
- ^ 「三次、山口駅が面目一新」『交通新聞』交通協力会、1978年4月20日、2面。
- ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 7号、15頁
- ^ a b c d JR山口駅 売店閉店で不満 - 山口新聞 2023年11月3日閲覧。
- ^ a b “山口駅 | 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2021年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月23日閲覧。
- ^ 住民が駅舎を管理 愛着や交流広がる【JR山口線のいま 全線開通100年】㊥ - 中国新聞デジタル(2023年5月10日)、2023年5月11日閲覧
- ^ “山口駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2021年9月21日閲覧。
- ^ a b “山口駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年4月6日閲覧。
- ^ 山口県統計年鑑 - 山口県
- ^ “山口県統計年鑑 平成6年刊 JR旅客及び貨物輸送実績”. 山口県 (1996年). 2021年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月30日閲覧。
- ^ 交通公社の時刻表 1987年4月号復刻版
参考文献
関連項目
外部リンク
- 山口駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道